毎日の仕事の流れをAIで図や手順書にする|開店準備・発注・締め作業の始め方

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目次
結論から言うと、毎日の仕事の流れは、①話した順にメモする → ②AIで「順番のある手順」に整える → ③その手順を矢印でつないだ図にする → ④現場で実際にやってみて直す、の4ステップで図や手順書にできると考えています。そのうえで、お客様や従業員の個人情報、売上の実数、取引先の名前はAIに入れないと、作り始める前に決めておきましょう。
この記事の例文は、すべて架空です。お店ごとに流れは違うため、自店に合わせて読み替えてください。
仕事の流れを図や手順書にすると、何がよいの?
「誰が見ても同じ順番でできる」状態に近づけます。 小さなお店では、開店準備や締め作業の順番が、いつも担当している人の頭の中にだけある、ということがあります。その人が休むと、手順の抜けや順番の入れ違いが起きやすくなります。
流れを書き出しておくと、新しく入った人に毎回口頭で同じ説明をしなくて済み、手順を見直すときに抜けも見つけやすくなります。
AIが得意なのは、話し言葉のメモを整理して、番号つきの手順や、矢印でつないだ流れに並べ直すことです。一方で、その手順が自店の実際の流れと合っているかを知っているのは、現場の人だけです。AIは、メモに出てこない作業を「一般的にはこうするはず」と書き足すことがあります。
どんな順番で進めればよいの?
最初は、毎日くり返す流れを1つだけ選びます。 開店準備、発注、締め作業のうち、いちばん抜けが起きやすいものからで構いません。進め方は4ステップです。
- 実際の作業をしている人に、やっている順に話してもらい、そのままメモする
- 個人名や取引先名を伏せたメモを、AIに渡して、番号つきの手順に整えてもらう
- 整った手順を、「矢印でつないだ流れ」に直してもらい、紙や図形が描けるソフトで清書する
- 話してくれた人とは別の人が、その手順どおりにやってみて、つまずいた所を直す
メモは、きれいな文章でなくて構いません。スマホの音声入力で「まず看板を出して、そのあと…」と話したままの形でも、AIは順番を拾ってくれる場合があります。ただし、聞き間違いや言い間違いは人が確認する必要があります。
AIに入れる情報と、入れない情報は何?
流れそのものは渡し、人や数字に結びつく情報は伏せます。 入力した内容の保存や学習への利用は、サービスや設定、プランごとに違います。仕事で使う前に、各サービスの公式ページで確認してください。
| 渡してよい情報 | 伏せる・渡さない情報 | 置き換えの例 |
|---|---|---|
| 作業の順番、所要時間の目安 | お客様の氏名・連絡先・予約内容 | 「お客様」「予約のお客様」 |
| 使う道具や置き場所の呼び名 | 従業員の氏名・連絡先・事情 | 「担当者A」「担当者B」 |
| 発注の手順(いつ・何を・どう確認するか) | 取引先の名前、仕入れ値、契約条件 | 「仕入れ先A」 |
| 締め作業の手順 | 売上の実数、金庫やレジの金額、暗証番号 | 金額は書かず「売上を確認する」 |
パスワード、鍵の保管場所、防犯に関わる情報は、メモの段階から書かないでください。手順書には「別に管理している」とだけ書き、詳しい内容は人が管理します。伏せ字の考え方は「社外秘をAIに入れないための3つの型|「伏せる・丸める・要約する」で仕事に使える範囲が広がる」に、お店として何を入れないかを決める方法は「小さな会社のAI利用ルールの作り方|最初に決める5つのこと」にまとめています。
AIには、どう頼めばよいの?
「何の流れか」「渡すメモ」「出してほしい形」の3つを伝えます。 【 】は、自店の内容に差し替えてください。「担当者A」「仕入れ先A」のような伏せ字は、実名に戻さずそのまま使ってください。
メモから手順書の下書きを作るとき
以下は、お店の【開店準備】の流れを、担当者から聞き取ったメモです。新しく入った人が読んでも分かるように、番号つきの手順にしてください。メモに書かれていない作業は書き足さず、分からない所は「要確認」と書いてください。個人名や取引先名は伏せ字のままにしてください。【聞き取ったメモを貼る】
手順を「図の元になる流れ」にしてもらうとき
さきほどの手順を、図にするための文章にしてください。各作業を「→」でつないだ1本の流れにし、「在庫が足りない場合」のように分かれる所は、「もし〜なら」と枝分かれで書いてください。
最初の例文のポイントは、「書き足さない」「分からない所は要確認と書く」と、はっきり伝えることです。こう頼むと、メモにあった部分と、AIが推測で埋めた部分を見分けやすくなります。出てきた案の形や長さは、サービスによって違います。思ったとおりにならないときは、「もっと短く」「1つの手順を1行で」のように条件を足してみてください。
手順書には、何を書けばよいの?
「順番・作業・担当・確認すること・困ったとき」の5つが目安です。 開店準備の一部を例にすると、次のような形になります(架空の例です)。
| 順番 | 作業 | 担当 | 確認すること | 困ったとき |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 店内の電気と機器の電源を入れる | 開店担当 | 動かない機器がないか | 店長に連絡する |
| 2 | 前日の引き継ぎメモを読む | 開店担当 | 変更や注意点がないか | 分からなければ前日の担当に確認する |
| 3 | 在庫を見て、足りないものを書き出す | 開店担当 | 発注の締め時間に間に合うか | 店長に相談する |
表の「困ったとき」の欄は、現場で役に立つことが多いと考えています。AIの下書きでは空欄になりやすいので、現場の人に聞いて人が埋めてください。
できた手順書は、どう確かめればよいの?
手順を話した人とは別の人に、手順書だけを見て実際にやってもらいます。 つまずいた所、書かれていない判断が必要だった所が、そのまま直す箇所です。
確認のあとは、次の3点を決めておくと、手順書が古くなりにくくなります。
- 置き場所を1か所にする(全員が同じものを見られる場所)
- 見直しの時期と担当を決める(たとえば半年に1回)
- 一番上に最終更新日を書く
発注先や道具が変わったときは、変わった点を箇条書きにしてAIに渡し、「この変更を反映した下書きを作って」と頼めば、書き直しの手間を小さくできます。反映後の手順は、現場の人が確かめてから差し替えてください。
手順書づくり全体の考え方は「社内マニュアルをAIで作る|小さな会社の始め方と注意点」に、人の配置を決める側の考え方は「シフト表の下書きをAIで作る|小さなお店の進め方」にまとめています。
まとめ
- 毎日くり返す流れは、話した順にメモ → AIで手順に整える → 矢印の図にする → 現場で確かめるの4ステップで、図や手順書にできます。最初は1つの流れだけ選びます。
- AIには流れそのものだけを渡し、個人情報、売上の実数、取引先の名前、パスワードなどは入れません。
- 頼むときは「書き足さない」「分からない所は要確認と書く」と伝え、最終確認は別の人が実際にやってみて、人が行います。
まずは、開店準備か締め作業のうち、「最近、抜けがあった」と思う流れを1つ選び、いま行っている作業を話した順に書き出すところから始めてみてください。